知らない人も多い？「用途地域」とは

まず一戸建てを建てるなら、オススメは第1種低層住居専用地域か第2種低層住居専用地域です。この場所には、一戸建て、3階建てまでのハイツやアパート、マンション、小さな店舗、病院、学校などしか建てることが出来ません。また建物の高さの規制が厳しいですので、南側の隣地に建物が建って、極端に日当たりが悪くなるという事もおきにくくなります。また建物の高さが低いので、道を歩いても空が広く、町が明るく感じることもメリットの一つです。次にオススメは、第1種中高層住居専用地域と第2種中高層住居専用地域です。この場所には、高さのあるマンションも建ちますが、基本的には住宅中心のエリアになりますので、パチンコや工場など住環境を悪化させる建物が建つことがありません。
また逆に、利便性や住宅の一部を店舗にしたいなどの希望のある方にはそれ以外の地域、第1種住居地域、第2種住居地域、近隣商業地域などをオススメします。また商業地域、準工業地域、工業地域などは住環境の変化については、何が建築されても仕方ないと、それなりの覚悟をもって購入を決める必要があります。なお工業専用地域には住宅は建築出来ません。
下記に各用途地域ごとに建築できる建物を書いてみました。下に行けば行くほど、様々な用途の建物が建築できることが分かると思います。マンション建つ時、パチンコ屋が建つ時、葬儀場が建つ時など住環境が変わる様な建物が建つ時は決まって住民による反対運動がおきます。ただ建築主は法律を守っている範囲ではなかなか自分の利益を削ってまで、住民に譲歩することはまれです。また条例で定めても、この都市計画法が優先される判例もあります。住環境を決めるとても大切な決まりですので、後でしまった！と思うことを防ぐためにも、まずは用途地域を確認しましょう。またその土地だけでなく、周囲の用途地域を知ることも大切です。用途地域は市町村の役所の他、最近ではインターネットでも公開されていますので、手軽に確認することが出来ます。

用途地域は全部で12種類

・「第1種低層住居専用地域」で建築できる建物の用途
住宅、寄宿舎、図書館、幼稚園、小学校、中学校、高校、診療所

・「第2種低層住居専用地域」で建築できる建物の用途
住宅、寄宿舎、図書館、幼稚園、小学校、中学校、高校、診療所

・「第1種中高層住居専用地域」で建築できる建物の用途
住宅、寄宿舎、図書館、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、診療所、病院

・「第1種住居地域」で建築できる建物の用途
住宅、寄宿舎、ホテル、旅館、図書館、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、診療所、病院、ボーリング場、ゴルフ練習場、自動車教習場

・「第2種住居地域」で建築できる建物の用途
住宅、寄宿舎、ホテル、旅館、図書館、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、診療所、病院、ボーリング場、ゴルフ練習場、カラオケボックス、ミニ劇場、映画館、パチンコ屋、マージャン屋、自動車教習場

・「近隣商業地域」で建築できる建物の用途
住宅、寄宿舎、ホテル、旅館、図書館、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、診療所、病院、ボーリング場、ゴルフ練習場、カラオケボックス、200㎡以上の劇場・映画館、10,000㎡以上の店舗・飲食店、パチンコ屋、マージャン屋、自動車教習場

・「商業地域」で建築できる建物の用途
住宅、寄宿舎、ホテル、旅館、図書館、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、診療所、病院、ボーリング場、ゴルフ練習場、カラオケボックス、200㎡以上の劇場・映画館、10,000㎡以上の店舗・飲食店、パチンコ屋、マージャン屋、キャバレー、個室付浴場、自動車教習場

・「準工業地域」で建築できる建物の用途
住宅、寄宿舎、ホテル、旅館、図書館、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、診療所、病院、ボーリング場、ゴルフ練習場、カラオケボックス、200㎡以上の劇場・映画館、10,000㎡以上の店舗・飲食店、パチンコ屋、マージャン屋、キャバレー、自動車教習場

・「工業地域」で建築できる建物の用途
住宅、寄宿舎、図書館、診療所、ボーリング場、ゴルフ練習場、カラオケボックス、パチンコ屋、マージャン屋、自動車教習場